~ ~ 『 寅 の 読 書 室 Part Ⅶ-Ⅸ』 ~ ~

 
== 『日 本 国 紀 (下)』 ==

著 者:百 田 尚 樹
発 行 所:幻 冬 舎 文 庫
 
 
 
 
 
第十四章 日本の復興
「大東亜戦争」が終った時点で。日本は世界最貧国の一つとなり果てました。
しかし、日本は昭和二十年半ばから驚異的な復興を遂げました。あらゆる産業が蘇り、みるみるうちに国力においてヨーロッパ諸国に迫っていきます。
その裏には、朝鮮半島をめぐる国際情勢の急変により、アメリカが対日政策を転換したという事情もありましたが、それだけでこの急激な復興は説明出来るものではありません。
奇跡的な復興を支えたのは、ひとえに国民の勤勉さでした。
何の資源も持たない日本が欧米に伍していくためには、死に物狂いで働くしかなかったのです。そして戦後の日本人はそれをやり遂げました。
敗戦からわずか十九年で、アジアで初めてのオリンピックを開催し、ホスト国として世界の国々を招き、同じ年、第二次世界大戦の戦勝国すらどこも成し得なかった「時速200キロ以上で走る高速鉄道」(新幹線)を東京から大阪まで開通させました。そして、その四年後GNP(国民総生産)で西ドイツを抜き、世界第二の経済大国となったのです。世界はこの復活に驚愕しました。
私はこの事実にあらためて深い感動を覚えます。私たちの祖父や父は何と偉大だったのでしょう。
しかし、敗れた日本が取り戻せなかったものがありました。それは「愛国心」と「誇り」です。これらは戦後、GHQに木端微塵にされ、占領軍が去った後は、彼らの洗脳を受け傀儡となったマスメディアや学者たちによって踏み潰され続けました。
国旗と国歌を堂々と否定する文化人が持て囃される国は、世界広しといえども日本だけでしょう。
この屈辱は、昭和の輝かしい復興の陰で、決して忘れてはばらないことです。
2026/02/12
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