GHQによって廃止されたものに「華族」があります。
華族とは元公家や、江戸時代の大名家、そして維新の功労者がヨーロッパ風の爵位を受けた貴族でした(爵位は公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵の五つ)。
華族には様々な特権が与えられました。たとえば、第三者から財産を差し押さえられない「華族世襲財産法」があり、財産はそのまま世襲されました。子弟は帝国大学に欠員があれば、無試験で入学出来ました。その他にも様々な優遇措置がありました。
華族の女性は、当時の庶民にとっては芸能人のような存在で、雑誌などには華族の夫人や娘の写真がしばしば掲載され、不倫、駆け落ち、心中、あるいは不純異性交遊などのスキャンダルが新聞や雑誌を賑わせました。
「四民平等」が謳われた中で様々な特権が認められていた華族ではありましたが、昭和二十二年(1947)に施行された日本国憲法の十四条によって廃止となりました。
これもGHQでなければ廃止は難しかったに違いありません。余談ですが、自身が男爵であった幣原喜重郎首相は、「存命中に限り、華族でいられる」という内容の条項を入れることにこだわったといわれていますが、議会によって拒否されました。
また戦後、宮家(旧皇族)が功績離脱しましたが、これはGHQによって皇室財産が国庫に帰属させられたためです。経済的基盤を失った宮家の多くが従来の規模で家を維持出来なくなり、最終的に十一の宮家が皇籍を離脱しました。ちなみに十一宮家の多くは皇室の男系子孫であり、これがなくなったために、七十年後の現在、日本の歴史とともに続いていた「万世一系」の危機が訪れようとしています。
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