みかきもり

 衛士のたく火の 夜はもえ

  昼は消えつつ ものをこそ思へ

               大中臣能宣


宮中の御門を守る衛士らが 
警備のかがりびを
夜な夜な焚く
あの火のように
わたしの思いは
夜になると燃えさかり
昼が火が消えるように
心も消え入るばかり
あの人への恋にこがれて