忍ぶれど

 色に出にけり わが恋は

  ものや思ふと 人の問ふまで

               平 兼 盛

 




ぼくは 自分の思いを 
じっと胸に 秘め隠してきたが
おのずと顔や雰囲気に出たのか
「君は恋してるんじゃないか
  物思わしげにみえるよ」 と
人にたずねられるほどになってしまった