浅茅生の

 小野の篠原 しのぶれど

  あまりてなどか 人の恋しき

               参 議 等

 




丈ひくいチガヤの野に 
篠竹は生い繁る
ああその 荒涼たる風景よ
わが心象風土そのままに ───
しのだけの しのびこらえているけれど
包みかねてあふれる恋心
なぜこうまで ぼくは
あのひとが恋しいのか