夏の夜は

 まだ宵ながら 明けぬるを

  雲のいづこに 月宿るらむ

               清原深養父


夏の夜の短さよ 
まだ宵のうちと思っていたのに
はや 白々と明けそめた
月は山の端に入るひまもなく
雲のどのあたりに
宿っていることやら