秋の月を見れば
物思いさまざま
心は千々に乱れて
うら悲しいものだ
私一人のために
秋がきたのではないけれど


月見れば

 ちぢにものこそ 悲しけれ

  わが身一つの 秋にはあらねど

               大江千里