山も川も草も木も、すっかり荒れ果ててしまっている。 戦いのあったばかりのこの広い戦場には、どこもかしこも、 血なまぐさい風が吹いている。 あまりのわびしさに軍馬も進もうとはせず、また、われ人とともにことばも無く、金州城 外の夕陽の中に、万感の思いで立ちつくすのである。