(通 釈) 剣閣の山は重なり合って関所となっていて、長安から蜀に通ずる北門となっている。 都へ帰る玄宗一行の馬車は、雲のように屯している。粛宗は長安に玉座を開いて即位されている。 日と月とが空に並び懸かって天地を照らすように、上皇 (玄宗) と天子 (粛宗) とが天地を照らしてゆかれる。
○上皇==玄宗。 ○南京==蜀の成都。 ○剣閣==長安と蜀との間に大剣、小剣という二山があり、閣橋を作って通じてある。 ○少帝==粛宗。 ○紫極==玉座。