りょう へん
沈 セン期
初唐 (656 〜 714)

龍池躍龍龍已飛

龍徳先天天不違

池開天漢分黄道

龍向天門入紫微

邸第樓臺多気色

君王鳧雁有光輝

爲報寰中百川水

來朝此地莫東歸
りょう りょう おど ってりょう すで
りょう とく てんさき だっててんたが わず
いけ天漢てんかんひら きて黄道こうどうわか
りょう天門てんもんむか って
邸第ていだい楼台ろうだい しょく おお
君王くんのう がん こう
ためほうかん ちゅう ひゃく せんみず
らい ちょう してひがしかえなか

龍 (玄宗皇帝のこと) は龍池 (玄宗が太子の頃に住んでいた邸にあった池の名) より躍り出でて、天子の御位にお就きになられたが、帝の生まれながらにして備わった御徳は、正に帝王の恩徳そのものであらせられた。
龍池は龍が天にのぼれるように力を与え、即ち龍は天子としてふみ行うべき事柄を御身につけさせられて、天子の御位に就かせられたのであります。
こうして、お屋敷の高殿も気色にあふれ、帝に仕える文武百官をはじめ、お池の水鳥たちまでも尽く光輝にあふれ、この国の前途をお祝福いたしております。
この英邁な天子をお助けして、さらに国家の繁栄を計る為には、国民全部の持てる力を結集し、必ず違背するものがあってはならないのであります。