越(えつ) 中(ちゅう) 懐(かい) 古(こ)
李 白
盛唐 (701 〜 762)

越王勾践破呉歸

義士還家盡錦衣

宮女如花滿春殿

只今惟有鷓鴣飛
越王(えつおう) 勾践(こうせん) 呉(ご) を破(やぶ) って帰(かえ) る
義(ぎ) 士(し) 家(いえ) に還(かえ) って尽(ことごと) く錦(きん) 衣(い) す
宮(きゅう) 女(じょ) 花(はな) の如(ごと) く春(しゅん) 殿(でん) に満(み) つ
只今(ただいま) 惟(ただ) 鷓(しゃ) 鴣(こ) の飛(と) ぶ有(あ) るのみ

昔、越王の勾践は呉の夫差を破って凱旋し、忠義な兵士たちも故郷に帰って、恩賞の錦衣を着た。
そして宮中三千の女性たちは、美しい花のように満ち溢れていたが、今、栄華のあとは廃墟と化し、空しく鷓鴣 (やまうずら) のみが飛びまわっているだけである。