しゅん らく じょうふえ
李 白
盛唐 (701 〜762) )

誰家玉笛暗飛聲

散入春風滿洛城

此夜曲中聞折柳

何人不起故園情
いえぎょく てきあんこえ ばす
さん じてしゅん ぷう りてらく じょう
よる きょく ちゅう せつ りゅう
何人なんびと えんじょうおこ さざらん

誰の家で吹いている笛の音であろうか、どことも知れない闇の中から聞こえてくる。
その音が春風とともに洛陽城中に満ちている。
さて、その曲は、別路を傷む 「折楊柳」 の曲である。
この淋しい曲の音を聞いて、故郷を思う情を起こさぬものはないであろう