はち がつ じゅう げつ ぜんきゅうかた
菅原 道眞
承和十二 (845) 〜 延喜三 (903)

秋月不知有古今

一條光色五更深

欲談二十餘年事

珍重當初傾蓋心
秋月しゅうげつ らず こん るを
一條いちじょう光色こうしょく こう ふか
かた らんとほつ じゅう ねんこと
珍重ちんちょう当初とうしょ傾蓋けいがいこころ

中秋の名月は昔も今もその輝きに変わることはなく、今夜も夜明け方になって、いよいよその輝きを増してきた。
人の世は月と異なり変転の多いものである。幸いにも二人は二十余年の思い出を語り合っている。
願わくば、この月の光のように、二人の友情を、いつまでも持ちつづけたいものである。