自分はひたすら君国のためにつくそうと考えており家に帰ろうなどとは思ったこともない。 空いっぱいに、溢れるようなひややかな露が、しっとりとわが旅衣をしめらせる この秋の夜、石狩の山のふもとの 自分の夢は、さらに遠く黒竜江のほとりを馳せめぐっているのである。