「母の風雪」 風雪に命を削り 守り通した我が子の明日 ああ若き日の 母の愛の深さよ 遠き都に一人来て 今はわびたい親不孝の日々を 遥かに思う白髪 門に倚るの情 官学三年 業未だ成らず 一夜秋風 老樹を揺るがす 孤窗 枕を欹てて 客心驚く 年老いて小さくなれど 母の真情はどこまで高し ああ我想う 滲む文字の便りを 遠き都に一人来て 夢はいつまた暮らせる春を