山路は斜めにどこまでも続いていて、石にむした苔も滑らかである。 風は草鞋の下から雲を払って吹きめぐる。 山に登るということは、あたかも書生が勉学に励むことと同じである。 勉学に励めば励む程、見識が開けてくるように、一歩一歩高く登るにつれて、新しく視界が開けてくるのである。