さい ちょう おう しめ
大正天皇御製
明治十二 (1897) 〜 大正十五 (1926)

改暦方逢萬者新

戒兒宣作日新人

經來辛苦心如鐵

看取梅花雪後春
改暦かいれき まさ万物ばんぶつあら たなるに
いましよろ しく日新にっしんひと るべし
しん きた たりてこころ てつごと
看取かんしゅ せよばい せつ はる

年が新たになって、すべての物もすっかり新しくなった。
お前たちに言っておくが、どうか一日一日と新たな人と なるように心がけてほしい。
人というものは苦労してみて、はじめて鉄のような堅い心の持ち主となるものだ。
あの 梅の花が、寒さの雪に耐えたのちに、あじめてあのような香りを放つ花として、花ひらくのだということを、よく見て おくように。