○宝船==もともと七宝などの宝物や七福神を乗せた帆掛け舟を描いた紙の縁起物。上のほうに
「なかよきのとおのねふりのみなめさめなみのりふねのおとのよきかな」 という回文歌 (上から読んでも下から読んでも同じ歌)
が書きそえてある。これを正月二日の夜、枕の下に入れて寝ると、いい初夢を見るという。
この風習は室町時代から始まったと言われている。
なお、かっては、この宝物の版画を年の始めに、 「おたから!、おたから!」 といって売り歩く人 (宝船売り) がいた。
○寿海==海。おめでたい詩なので寿海とした。
○紅旭==紅く輝く太陽。朝日。宝船の絵には普通光り輝く朝日が描かれている。
○宝字錦帆==「宝」 という字を大書してある錦で作られた帆。
○七福==俗に福徳の神と称される七福。大黒天、蛭子、毘沙門天、弁財天、福禄寿、寿老人、布袋の七福。
我が国独自の呼称で、七福神が、この七福に固定したのは江戸末期のことである。
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