へんそうだい
朱 熹
南宋 (1130 〜 1200)


じゅう 青山せいざん へき おお
へん風物ふうぶつ およがた
せき よう ぼう しゃ かく さけ
明月めいげつ しょう きょう ひと うお
もと 草荘そうそうぼく水竹すいちくのぞ
きた りて そうだず耕鋤こうじょ
ねん かん くるののち って
きょうじょう じてへん しゅう きょ らん
十里青山蔭碧湖

湖邊風物畫難如

夕陽茅舎客沽酒

明月小橋人釣魚

舊卜草壯臨水竹

來尋野叟問耕鋤

他年待掛衣冠後

乘興扁舟取次居

青々とした十里に亘る山々が、ふかみどりの湖に影を落として、この湖の辺りの風景はそのまま絵に描くことは難しい。
夕陽をあびたあばら家で、人々は買った酒を酌み交わし、あるいは、やがて昇った明月に照らされながら、小さな橋のあたりで、釣り糸をたれたりする人々も居る。
以前、この湖の辺、竹の林に囲まれていたところに草葺の庵うぃ作ったときには、近所の老農に畑仕事の手ほどきを受けたのであった。
いつか役人を辞めた後には、此処に住み着いて、興のおもむくままに、小舟にでも乗りたいものだと思うのである。