江南こうなん じん
家 鉉翁
南宋 (1270頃在世)

會向銭塘住

聞鵑憶故郷

不知今夕夢

到蜀到銭塘
かつ銭塘せんとうむか って すまい
けん いて きょうおも
らず 今夕こんせきゆめ
しょくいた るか 銭塘せんとういた るか

以前、銭塘に住んでいたときは、ほととぎすの聞いてたまらなく故郷のことが想われたものであった。
今日、ほとぎすも声を聞いて、故郷のことと共にあなたのことが思い出されたが、今夜の夢は故郷の蜀か江南の君か、どちらの夢を見るだろうか。