暁
(
あかつき
)
に
順
(
じゅん
)
城
(
じょう
)
門
(
もん
)
を
出
(
い
)
で
何
(
か
)
太
(
たい
)
虚
(
きょ
)
を
憶
(
おも
)
う
有
(
あ
)
り
掲 ケイ斯
元 (1274 〜 1344)
歩出城南門
悵望江南路
前日風雨中
故人従此去
歩
(
ほ
)
して
出
(
い
)
ず
城
(
じょう
)
南
(
なん
)
の
門
(
もん
)
悵
(
ちょう
)
望
(
ぼう
)
す
江南
(
こうなん
)
の
路
(
みち
)
前日
(
ぜんじつ
)
風
(
ふう
)
雨
(
う
)
の
中
(
うち
)
故
(
こ
)
人
(
じん
)
此
(
これ
)
より
去
(
さ
)
れり
夜明けに都城の南門を歩み出て、はるか江南へと続く道を、思いに深く沈みつつ眺めやった。
先日、雨風のひどい最中に、友人、何太虚はここを去って行ったのであったが、彼は一体無事で居るだろうか。