新年を迎えて暦の上では春であるが、未だ春に気配は感じられず、今もって霜や雪に悩まされているので、とても詩を作る気にもならない。 しかし、詩情がわかないなどと無風流なことを言えば、東風に笑われるのも恥ずかしいから、先ず江南一枝の梅の詩を吟じて新春の気分を味わうことにしよう。