遣(けん) 懐(かい)
久坂 玄瑞
天保十一 (1840) 〜 元治元 (1864)

皇國威名海外鳴

誰甘烏帽犬羊盟

朝廷願賜尚方劍

直斬將軍答聖明
皇国(こうこく) の威(い) 名(めい) 海外(かいがい) に鳴(な) る
誰(たれ) か甘(あま) んぜん烏(う) 帽(ぼう) 犬羊(けんよう) の盟(ちかい)
朝(ちょう) 廷(てい) 願(ねが) わくば尚(しょう) 方(ほう) の剣(けん) を賜(たま) え
直(ただ) ちに將(しょう) 軍(ぐん) を斬(き) って聖明(せいめい) に答(こた) えん

我が国の威名は既に海外にまで知れ渡っている時に、幕府の役人どもがやっている国威を落とすような行為を、手を拱いて安閑と見ておれようか。
朝廷よ、どうか悪臣を討つ剣を賜りたい。
そうすれば、漢の朱雲が 「尚方の斬馬剣」 をもって悪臣を斬ったように、私もすぐに徳川将軍を斬って、天子の御心にお答えしたい。