ぐう せい
木村 岳風
明治三十二 (1899)〜昭和二十七 (1952)

富貴功名何足論

吟華嘯月應君恩

風光無盡乾坤濶

人爵不如天爵尊
ふう こう みょう なんろん ずるに らん
ぎん しょう げつ 君恩くんおんこと
風光ふうこう くる乾坤けんこん かつ たり
じん しゃくかずてん しゃくとうと きに

人の富貴とか功名になどについては、どうして議論の必要があろうか。
自分は、自然を楽しみ詩歌を友とし、詩歌を吟じることによって国恩に報いようとしている。
風光は尽くることなく天地は果てしなく大きいのである。
人が定めた位など、天が与えてくれた徳性には到底及ばないのである。