せき ちゅうさく
岑 參
盛唐 (715 〜 770)
走馬西來欲到天

辭家見月兩囘圓

今夜不知何處宿

平沙萬里絶人烟
きゅう えん 荒台こうだい よう りゅう あらた なり
りょう せい しょう はる えず
只今ただいま ただ 西江せいこうつき のみ
かつ らす おう きゅう ひと

馬を走らせて西へ西へと進めば、はては天まで到るかと思われるほどだ。
家を出てから、もう二回も満月を見た、 そして未だに砂漠の中の旅を続けている。
さて、今夜は何処に宿ることになるのだろうか。
見渡す限りが砂漠で人家など全く見当たらないのである。