城(じょう) 東(とう) の 荘(そう) に 宴(えん) す
崔 敏童
盛唐 (740頃在世)

一年始有一年春

百歳曾無百歳人

能向花前幾囘酔

十千沽酒莫辭貧
一年(いちねん) 始(はじ) めて一年(いちねん)の春(はる) 有(あ) り
百歳(ひゃくさい) 曽(かつ) て百歳(ひゃくさい)の人(ひと) 無(な) し
能(よ) く花(か) 前(ぜん) に向(むか) って幾回(いくかい) か酔(よ) わん
十千(じつせん) 酒(さけ) を沽(か) って貧(ひん) を辞(じ) する莫(なか) れ

一年が終わればまた次の年の春がやってくる。
人は百歳の寿というも、実際には百歳のいないのである。
花を賞で酒に酔うて楽しめることも一生涯に幾回あるだろうか。
されば、美酒一斗に万銭を費やすことも、貧を恐れるような気持ちなど棄ててしまうがよい。