さん ちゅうつき
藪 孤山
享保二十 (1735) 〜 享和二 (1802)
驚見東山山又山

山南山北幾重山

山路行盡山不盡

山月出山又入山
おどろ東山とうざん やまやま
山南さんなん 山北さんぼく いく じゅうやま
さん くせどやま きず
山月さんげつ やま より でて又やま

何と山の多いことよ。東も西も南も北も、幾つもの山が重なって遠くまで連なっている。
また、一つの山を登ったかと思うと、次にそれよりも高い山が現れて何処まで登ったら登り尽くせるのか果てしなく続く。
そうした中で、月は山の影から昇り、山並を照らして又山陰に沈んで行くのである。