こう ろう に て かんしょ
趙 ?
晩唐 (815 〜 ?)
獨上江樓思渺然

月光如水水連天

同來翫月人何處

風景依稀似去年
ひと江楼こうろうのぼ りておも渺然びょうぜん
月光げっこう みずごとみずてんつら なる
ともきた ってつきもてあそ びし人何ひといず れのところ
風景ふうけい として去年きょねん たり

一人淋しく川沿いの楼に登れば、さまざまな思いが今は悲しいものとなって果てしない。
月光は水の如くに冷たく、水は天に連なってわが思いのように果てしない。
ここから眺める風景は以前と少しも変わりがないが、去年、自分と一緒にこの楼に登って月を賞でた人は、今はいったい何処に居るのであろうか。