古
(
いにしえ
)
に
擬
(
ぎ
)
す
河野 鐡兜
文政八 (1825) 〜 明治三 (1867)
生子當如玉
娶妻當如花
丈夫天下志
四十未成家
子
(
こ
)
を
生
(
う
)
まば
当
(
まさ
)
に
玉
(
たま
)
の
如
(
ごと
)
くなるべし
妻
(
つま
)
を
娶
(
めと
)
らばに
当
(
まさ
)
花
(
はな
)
の
如
(
ごと
)
くなるべし
丈
(
じょう
)
夫
(
ふ
)
天
(
てん
)
下
(
か
)
の
志
(
こころざし
)
四
(
し
)
十
(
じゅう
)
未
(
いま
)
だ
家
(
いえ
)
を
成
(
な
)
さず
子を生むのなら玉のような子を生むべきであり、妻を娶るならば花のような女を娶るべきである。
自分は今は天下に志を抱く丈夫であるから、そうした考えは捨てて、四十歳になる今も一家を成していないのである。