怪光（かいこう） 一綫（いっせん） 蒼旻（そうびん） より下（くだ） る　忽然（こつぜん） 地（ち） 震（ふる） い天日（てんじつ） 昏（くら） し
一（いつ） 刹（せつ） 那（な） の間（かん） 陵（りょう） 谷変（こくへん） じ　城（じょう） 市（し） 台？（だいしゃ） 灰塵（かいじん） に帰（き） す
此（こ） の日（ひ） 死（し） する者（もの） 三（さん） 十（じゅう） 万（まん） 　生者（せいじゃ） は創（きず） を被（こうむ） り悲（かな） しみ且（かつ） つ呻（うめ） く
死（し） 生（せい） 茫茫（ぼうぼう） 識（し） る可（べ） からず　妻（つま） は其（そ） の夫（おっと） を求（もと） め児（こ） は親（おや） を覓（もと） む
阿（あ） 鼻（び） 叫喚（きょうかん） 天（てん） 地（ち） を動（うご） かす　陌頭（はくとう） 血（ち） 流（なが） れて屍（しかばね） 横陳（おうちん）
殉難（じゅんなん） 命（いのち） を殞（おと） すは戦（せん） 士（し） に非（あら） ず　害（がい） を被（こうむ） るは総（すべ） て是（こ） れ無（む） 辜（こ） の民（たみ）
民（こう） 陵（りょう） の惨禍（さんか） 未（いま） だ曽（かつ） って有（あ） らず　胡（こ） 軍（ぐん） 更（さら） に襲（おそ） う崎（き） 陽（よう） の津（しん）
二（に） 都（と） 荒（こう） 涼（りょう） 鶏犬（けいけん） 尽（つ） き　壊（かい） 牆（しょう） 墜（つい） 瓦（が） 人（ひと） を見（み） ず
是（かく） の如（ごと） き残（ざん） 虐（ぎゃく） 天（てん） の怒（いか） る所（ところ） 　驕暴（きょうぼう） 更（さら） に過（す） ぐ狼（ろう） 虎（こ） の秦（しん）
君（きみ） 聞（き） かずや啾啾（しゅうしゅう） 鬼（き） 哭（こく） 夜（よる） 旦（あした） に達（たつ） するを　残郭（ざんかく） 雨暗（あめくら） くして青燐（せいりん） 飛（と） ぶを