しょ とうさく  りゅう けい ぶんおく
蘇 軾
北宋 (1036 〜 1101)
きてすであめささ ぐるのがい
きくざん してなお しもおご るのえだ
一年いちねん好景こうけい きみ すべか らく すべし
まさ橙黄とうこう きつ りょくとき
荷盡已無フ雨盡

菊残猶有傲霜枝

一年好景君須記

正是橙黄橘緑時

はすはすっかり枯れて、もはやあの雨にさす傘のような大きな葉も無くなった。
そして、菊の花は、もとも美しさは失ったけれども、なお霜にもめげずその枝を残している。
一年の中でこの最もよい景色の時を、あなたは是非とも覚えておくがよい。
それはだいだいの実が黄色に色づき、みかんの実が緑になるこの初冬の時期なのだ。