すい ぐう せい
王 守仁
明 (1472 〜 1528)
じゅう ねん すい うち
いま より醒眼せいがん はじ めて朦朧もうろう
らず すでてい すぐ るを
って高樓こうろうむか ってぎょう しょう
四十餘年睡夢中

而今醒眼始朦朧

不知日已過停午

起向高樓撞暁鐘

四十年余りの人生を睡夢の中に過ごしてきたが、いまようやく目が醒めて、おぼろげながらも始めて物事の本当の姿が見えてきた。
日はもう午後を過ぎたと同じように、私も人生の半ばを過ぎているが、朝を迎えた気持ちで今から 「道」 に励もうと決意して、明け方の鐘を撞くのである。
世の人の為にも、自分の為にも。