続 吟 剣 詩 舞 漢 詩 集


 
た は む れ に
石川 啄木
たはむれに

  母を背負ひて そのあまり

    軽きに泣きて 三歩あゆまず

たはむれに

  母を背負ひて そのあまり

    軽きに泣きて 三歩あゆまず
壇 ノ 浦 夜 泊
木下 犀潭
篷窓月落ちて眠りを成さず

壇ノ浦の春風五夜の船

漁笛一声怨みを吹いて去る

養和陵下水煙の如し