続 吟 剣 詩 舞 漢 詩 集


 

舟 中 子 規 を 聞 く
城野 静軒
八幡山崎春暮れんと欲す

杜鵑血に啼いて落花流る

一声は月に在り一声は水

声裡の離人半夜の舟
春 日 家 に 還 る
正岡 子規
車に乗り馬に騎って早く帰り来る

一たび双親に謁すれば喜び自ら催す

処々鶯啼いて春海に似たり

故園の芳樹吾を待って開く