続 吟 剣 詩 舞 漢 詩 集


 
小 楠 公 の 母 を 詠 ず
本宮 三香
南朝の烈婦姓は楠木

許さず我が子の茲に腹を屠るを

桜井の遺訓汝忘れたるか

刀を奪い死を諫め涙目に溢る

正行感激して誠忠を誓い

血戦幾たびか奏す竹帛の功

君見ずや斯の母在りて斯の子在るを

忠孝 両ながら全きは小 楠公