続 吟 剣 詩 舞 漢 詩 集


 
白 鷺 の 城
花の霞を翼にだいて

野に舞いおりた不死鳥が

ここに夢あり播州平野

はるかみはらす白鷺の城


五畳城楼 晩霞を挿しはさむ

瓦紋時に見る 桐花を刻むを


風は巷のにごりをけして

いろはの門を吹き上げる

八重に七重にめぐらす壁も

いかで隠さん白鷺の城


水は青葉の茂みを流れ

あげ葉の蝶の影を追う

ここに詩あり盃あげて

なみだ浮かばん白鷺の城