続 吟 剣 詩 舞 漢 詩 集


 
小 督 の 局
角光 嘯堂
幽独の人を尋ねんと白雲の空

  山間に馬を前む仲国の情

嵯峨野の南月斜めならんと欲す

  琴線の奏節松を吹いて清らかなリ


峰の嵐か松風か

  尋ぬる人の琴の音か

駒ひきとめて立ち寄れば

  爪音高き想夫恋



筝曲何ぞ用いん想夫恋

  仲秋の明月明らかにして宮廷静かなり