続 吟 剣 詩 舞 漢 詩 集


 


偶 感
坂本 龍馬
皇路危きに傾きて事々難し

奸臣カツ虜乾坤を覆せんとす

憂邦の烈士後先に歿し

自らは愧づ生を餘して

     柴門に在らんとするを
偶 成
松平 春嶽

眼に見る年々開化の新なるを

才を研き智を磨き競うて身を謀る

翻って愁う習俗の浮薄に流るるを

能く忠誠を守るは幾人か有る