続 吟 剣 詩 舞 漢 詩 集


 


京 都 東 山
徳富 蘇峰
三十六峰雲漠々

洛中洛外雨紛々

破トウ短褐来って涙を揮う

秋は冷ややかなり殉難烈士の墳
客 さ れ ば
詠 み 人 知 ら ず
客されば

  位牌を炬燵に 抱き入れる

    さぞ寒かりしと 母泣きたもう

客されば

  位牌を炬燵に 抱き入れる

    さぞ寒かりしと 母泣きたもう