続 吟 剣 詩 舞 漢 詩 集


 
異 国 の 丘
源 八岳
誰が唱うか遥かに聞こゆ異国の丘

哀調綿々望郷の情

北風に身を削る同胞の歌

鳥拉山辺日没するの天

耐え忍んで斃るるなかれ異国の丘に

故郷肉親君を待つ事久しと

友を励まし又も唱う異国に丘

歌声天に通じて鬼神をも泣かしむ


異 国 の 丘
増田 幸治
   (一)

今日も暮れゆく 異国の丘に

友よ辛かろ 切なかろ

我慢だ待ってろ 嵐が過ぎりゃ

帰る日もくる 春がくる

   (二)

今日も更けゆく 異国の丘に

夢も寒かろ 冷たかろ

泣いて笑って 歌ってたえりゃ

望む日がくる 朝がくる