続 吟 剣 詩 舞 漢 詩 集


 
保 野 間 懐 古
服部 擔風
海門終古怒涛の声

禍肅牆に起こって恨み未だ平らならず

墳上の木刀苔銹するが如く

松陰の魂魄蟹名を留む

恩讐已に誤る君臣の分

骨肉総て?豆の争いを為す

碧血池辺行客の涙

飛花地に満ちて又情を傷ましむ
保 元 非 道
大茂木 慶山
残虐たり悪逆たり保元の事

我当時を思うて肝胆寒し

血族相争うて天下乱る高松殿辺血風し

兄を罪にし 親を弑する何の非道ぞ

人道滅し来たって転た暗然

嗚呼哀しい哉惨憺たる哉

願わくは幽魂をして黄泉に帰せしむるを