続 吟 剣 詩 舞 漢 詩 集


 
敦 盛 塚
松口 月城
須磨の海浜 敦盛塚

縷縷たる香煙 哀愁を生ず

余韻猶留む 青葉の笛

源平の戦蹟 誰か情に堪えんや

  無官の太夫敦盛と

      名乗りし花の若武者に

  流石に猛かき熊谷も

      鎧の袖ぞしぼるらん


陽は渚に落ちて 波咽ぶが如し

一群の千鳥 友を呼んで鳴く