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江 馬 細 香 漢 詩 集
『江戸漢詩選 (三) 女 流』 発行所:岩波書店 発行者:安江 良介 注者:福島 理子 ヨ リ

2008/01/30 (水) 題 竹

たけだい
    さい  こう 

ぎょく りつしょう こうみどり

ひと いてすう うつ

でん せばのち るがごと

かなら ずしも きをうら まず
玉立湘江碧

逢人写数枝

流伝如有後

不必恨無児
文政十一年 (1828) の作。四十二歳。

青々と水をたたえた湘江のほとりに真っ直ぐに立つ清らかな竹の姿。人に会ってその数枝を描いてさしあげた。
私の描いた絵が伝われば、子孫があるのと同じこと。子供がいないのを恨めしく思うことはないわ。

○玉立==竹の真っ直ぐ伸びた様子をいう。
○流伝==世間に伝わる。
○有後==後は後を継ぐ子孫。

『江戸漢詩選 (三) 女 流』 発行所:岩波書店 発行者:安江 良介 注者:福島 理子 ヨ リ