暁
に蓮 池 を過
ぐ |
起 き来
たりて歩 を試
み池 塘
に到 る
塘 裡 蓮
開 く十
丈 の長
きに 春
花 と伴
に艶 色
を争 わず
特 り秋
菊 に先
だちて清 芳
を弄 ぶ
露 は葉
面 に凝 りて堕
珠 転
じ 月
は花 心
に逗 まりて漢
女 粧
う 塵
埃 を脱
却 するは真
に賞 するに耐 えたり 矧
んや暁 吹
幽 香
を動 かすを知 るをや | |
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暁 過 蓮 池
| 起来試歩到池塘
塘裡蓮開十丈長 不伴春花争艶色 特先秋菊弄清芳 露凝葉面堕珠転 月逗花心漢女粧
脱却塵埃真耐賞 矧知暁吹動幽香 | | 嘉永六年
(1853) 頃の作か。二十歳。 亡父のあとを嗣いで藩医となっていた時期の詩。 ここでいう蓮池は、前の詩の 「去年先考所植芙蓉開、有感」 に歌われたものと同じところであろう |
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